odachbookブログ

本の紹介をしています。

嫌われる勇気 感想

タイトル 嫌われる勇気 −自己啓発の源流「アドラー」の教え−

著者 岸見一郎 古賀史健

発行所 ダイヤモンド社

定価 1500円+税

 

みなさんはアドラー心理学を知っていますか?私はこの本を読むまで名前すら聞いたことがありませんでした。アドラー心理学とは心理学の三大巨頭と称されるアルフレッド・アドラーの思想です。オーストリア出身の精神科医、アルフレッド・アドラーが20世紀初頭に設立した全く新しい心理学のことでその創始者の名前をとってアドラー心理学と読んでいます。

この本は基本的に青年と哲人の対話で物語が進んでいきます。

まず青年は哲人が、人は変われる、世界はシンプルである、誰もが幸福になれる、という青年にとって到底受け入れることが出来ない噂を流してるのを聞いて、哲人を訪ねるところから始まります。青年は哲人が唱えていることとは全く逆の例えや物事を哲人に疑問としてなげかけます。その疑問に対して、哲人が一つ一つアドラー心理学を用いて論破、そして青年にアドバイスを送り青年は反抗しつつも少しずつそれを受け入れていきます。

私が一番印象に残っているところは、ほんとうの自由とはなにかという章で哲人が「自由とは他者から嫌われることである」といったところです。少なくともこの本に興味をもった人の中にはこの本のタイトル「嫌われる勇気」に惹かれた人が多くいると思います。わざわざ嫌われるような生き方をしろ、とか、悪事を働いて嫌われろということことではなく、他者が私のことを嫌うかどうかは他者が決めるのであって私はそこに介入できないということです。最初に読んだときは本の青年と同じように何をこの人は言っているか理解できないなと思いましたが、読み進んでいくうちに少しずつ自分の中で嚙み砕いて理解できるようになりました。他にも第二章の「すべての悩みは対人関係の悩みである」や「健全な劣等感」など人間誰しもが持っている悩みを解決、緩和してくれる内容がたくさんあります。今人間関係や人生に悩んだり行き詰っている人などおススメの一冊です。